不動産売却でインスペクションをする目的・タイミング・費用を解説

「不動産を売却するためには、インスペクションを受けたほうが良いのだろうか」「いつインスペクションを受けるかわからない」など、売却前にお悩みではないでしょうか。
インスペクションを受けることは義務ではありませんが、受けると買主・売主双方にとってメリットがあります。
ここでは、不動産売却前にインスペクションを受ける目的や、タイミング、かかる費用をご説明します。
山口県宇部市や山陽小野田市周辺で不動産売却をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。

不動産売却前のインスペクションの目的

中古住宅市場を活性化させるため、日本政府が不動産売却前のインスペクションを推進しています。
ここでは、インスペクションとはなにか、また、その目的をご説明します。

インスペクションとは

インスペクションとは、調査や検査という意味の英語で、「建物状況調査」とも呼ばれます。
中古住宅の売買が日本よりも一般的なアメリカでは、売却前のインスペクションは一般的におこなわれています。
インスペクションは、「インスペクター」によって実施されます。
インスペクターとは、国が定める「既存住宅インスペクションガイドライン」に基づく講習や、「既存住宅状況調査技術者講習」を修了した建築士など、専門的な技術と知識を持った方のことです。
これまで、中古住宅の状態は見ただけでは分かりにくく、明確な基準がない状態でした。
インスペクションを受け、一定の基準に沿った明確な報告を受けることで、買主に安心感を与えられます。
売主からの依頼の他に、買主からの依頼でおこなうこともあります。

インスペクションを受ける目的

インスペクションを受けることで、以下のことが望めるでしょう。

• 早期売却
• 売却価格アップ
• 売却後のトラブル防止

インスペクション済みの物件は買主にとって安心感があります。
そのため、インスペクションを受けておらず、建物の状態がはっきりしない物件に比べると、早く売れる傾向にあります。
また、インスペクションでなにも問題がないと判断された場合は、売却価格を上げることができる可能性が高いです。
さらに、売却後のトラブル防止に繋がるのもメリットのひとつです。
もしインスペクションで問題が発覚した場合、売却前に売主の負担で修繕することになるかもしれません。
重大な欠陥が見つかれば、売れにくくなることも考えられます。
しかし、そのような欠陥に気付かず売却し、後から発覚した場合は、売主が責任を取ることになります。
事前にわかっていれば、そのことを買主に伝えたうえで売却できるため、売主の責任にはなりません。
さらに、宅地建物取引業法に基づいたインスペクションをおこなった場合は、「問題なし」と判断された住宅で後から欠陥が見つかった場合に備え、保険に加入することも可能です。
このように、インスペクションは、さまざまな目的に対して有効です。

不動産売却におけるインスペクションのタイミング

インスペクションを売主側がおこなう際に、決められたタイミングはありません。
しかし、おすすめのタイミングは以下のいずれかです。

• 物件の査定前
• 売却活動前

それぞれのタイミングについてご説明します。

査定前のインスペクション

不動産売却を決めたら、まずは不動産会社に依頼して査定を受けるのが一般的です。
無料で受けられる査定では、所有している不動産の現在の価値を知ることができます。
インスペクションを受けたうえで査定をすれば、より正確な査定額が算出されるでしょう。
建物に問題がなければ査定金額がアップします。
正確な査定額がわかれば、その後の資金計画を立てやすくなるのがメリットです。
ただし、インスペクションに似たサービスをおこなう会社のなかには、宅地建物取引業法上の要件を満たさない調査をおこなうこともあるため、注意が必要です。
どの会社に依頼すれば良いか分からない場合は、不動産会社から法律に基づいた、信頼できるインスペクションの会社をご紹介できます。
査定前のインスペクションをご希望の方は、最初のご相談でその旨をお伝えください。

売却活動前

元々インスペクションについての情報を知らなければ、査定前にインスペクションを受けることはできません。
不動産会社から査定を受け、売却の仲介を依頼するための媒介契約を結ぶ際に、不動産会社からインスペクションについての説明を受けます。
そこで売主がインスペクションを希望する場合は、宅地建物取引業法に基づいたインスペクターを不動産会社がご紹介し、調査をあっせんするように定められています。
媒介契約から売却活動の間にインスペクションをおこなうことで、売り出し期間中にインスペクション済の物件であることをアピールできます。

不動産売却前におこなうインスペクションの費用相場

インスペクションを受ける費用の相場は、およそ5万円から7万円です。
ここでは、インスペクションにかかる費用についてご説明します。

インスペクションの費用を決めるもの

インスペクションの費用は、以下の要因によって上下します。

• 調査範囲
• オプション調査

インスペクションをおこなう建物の広さによって、金額が異なります。
マンションの場合は金額を一律にしていることが一般的ですが、一戸建ての場合は広さによって異なる料金にしていることもあります。
基本的には、マンションよりも一戸建てのほうが調査する項目が多くなるため、金額は高くなる傾向にあります。
また、一般的なインスペクションは、建物の主要構造部である基礎や土台、梁、バルコニーなどや、雨水の侵入を防止する外壁や内壁、天井、屋根などを調査します。
通常は目視だけで調査する屋根裏や床下に、実際に入り込んで調査してもらう場合は、オプションとして追加費用が必要です。
さらに、特殊な検査機器を使用する場合などもオプションに設定されている場合があります。

インスペクション費用の内訳

インスペクションでかかる費用の内訳は以下のようなものがあります。

• インスペクターの人件費
• 出張費
• 報告書などの作成費用
• 事務員の人件費
• 広告宣伝費

費用に必ず含まれるのが、インスペクターの人件費です。
法律に則ったインスペクションをおこなう場合、専門の講習を受けた建築士でなければ調査をおこなうことはできません。
その分、信頼性の高い調査が期待できます。
また、現地までの出張費として、交通費が必要です。
駐車場代を別で請求されることもあります。
また、調査報告書の作成も費用に含まれますが、より詳細な書類を依頼した場合は、追加費用となるかもしれません。
その他にも、事務員の人件費や、業者として運営していくための広告宣伝費も含まれています。

まとめ

不動産売却前におこなうインスペクションの目的や、タイミング、費用の目安をご説明しました。
インスペクションを受けるには出費が必要ですが、築年数の経過した中古住宅を売却する際には、とくに検討すると良いでしょう。
わたくしども「ハウスドゥ！宇部店」は、山口県宇部市や山陽小野田市周辺で不動産売却を多数取り扱っております。
無料査定やインスペクションについても、お気軽にご相談ください。